RME 開発者ストーリー2 - Synthax Japan Inc. [シンタックスジャパン]
RME Developer Story 2 | Matthias Carstens

実際の現場でのMADIの活用

現在、実際に世界中で多くの人々がスタジオにMADIを導入しています。例えば、1本のケーブルで64チャンネル伝送できるMADIを3系統も搭載しているHDSPe MADI FXMADIface XTの場合、MADI部分だけで192チャンネルという膨大な数のチャンネルを扱うことができるのですが、多くのアウトボードを持つスタジオならば、それらのチャンネルをどう活用するのかというのは明白だと思います。すべてのアウトボードをMADIで接続しパッチを切り替えることで、今まで通りの運用方法を踏襲しながら、アナログ・ケーブルの距離を最短に抑え、音質を落とす事なくアウトボードの持つ本来のパフォーマンスを最大限に引き出してやることが可能です。また、それはマイクプリに関しても同じです。マイクプリを演奏者にできるだけ近いところに設置することでアナログ・ケーブルによる音質の劣化を極限まで低減することができます。 また、演奏者の近くに配置したマイクプリは、接続されたMADIケーブルを介してリモート・コントロールをすることもできますので、非常に便利です。 

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次のステップ

MADIface XTへのUSB3ポート搭載でさえ、私にとっては大したサプライズではありませんでしたので、そういう意味では近い将来に特に大きなサプライズはないと思います。私たちのいままでの開発の歴史を考えれば、多くの人がいつかRMEがUSB3のインターフェイスをリリースすることは予測できたはずですよね(笑)。しばらくは、既存の製品の更なる開発を行おうと思っています。例えば、MFiプログラムに参加して、BabyfaceをiPad/iPhoneに完全互換させるとか、Thunderboltを実装させるとか、何かはわかりませんが、なんらかの形で既存の製品をもう一歩進化させるような開発を行うつもりです。皆さんどうぞ期待していてください!

マティアス・カーステンズ


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